昨今「お客さま」によるハラスメントが世間を賑わせていますね。
お客さま、お店側、店員さん、それぞれに理由・背景があって
トラブルが起こっているのだとは思います。
人が怒っている時は、心が号泣している時。
お客さま側のマスクや乱暴な物言いは表面化した一部にすぎず、
もっと心の奥の方、裏の方の話が根っこなのだと思います。

それをきっかけに、
ふと接客関係の仕事が多かった20代前半のことを
思い出しました。

「お客さまは、わがままがデフォルトだから」

人生初めての飲食バイトの時だったと思います。
私にそんなことを教えてくれた方がいました。
まだほとんど接客のせの字もわからないような私には
この言葉はまさしく「刷り込み」でした(笑)
あまりにも刷り込みすぎて、
「誰か」が私に教えてくれていたことを
今になってふと思い出しました。

誰かわからなくなってしまったけれど、
このマインドを刷り込んでくれた方は私にとって恩人だなと思います。
おかげで、私はお客さまに腹を立てたことが一度もないんです。
(だからこそ周りのバイトさんの愚痴がわからず
なかなか仲良くなれなかったのかもですがw)
渋谷のど真ん中いらっしゃーいなお店で、
実に様々なお客さまがいらっしゃいましたが
お互いに敬意を払える、良いお客さまに恵まれていたのだとも思います。

これとは別に30代後半では
「では、どこまでがこの事業においてのサービスなのかの境界線は引くべき」
ということも学びました。
大切なお客さまを守るため&事業を理解していただき広めてゆくためには
届けるべき大切なお客様へきちんとサービスを届ける。
求めるものがサービスの枠を越えていて
お役に立てないなと思う方には、スッと線を引く。

今回報道などされているお客さま問題に触れ、
「そういえば・・・」と思い、
改めて、「お客さまは神様です」この言葉を発したと言われる
三波春夫さんのサイトにて
言葉の真意を噛み締めてみました。
https://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html

「お客さまは神様です」が、お客さまがかざして良い言葉ではない、
ということは何処かから聞きかじりで知っておりましたが、
真意については記憶が曖昧で、頭の中でぼんやりしていたのです。

改めてサイトで言葉の真意を見て
身の引き締まる思いです。
同時に、なんともいえない「心を掻き立てるパワー」も一緒にいただきました。

歌という魔法を授かっている私の人生を支えてくれている
この環境に対して、私は不誠実ではないだろうか?
自分の表現の価値を低く見すぎていないだろうか?
お客さまの感動のために、もっとできることがあるはず。
それに尽くせば尽くすほど、そして冷静に見つめるほど
自ずと自分の表現に対する価値を適正に見ることができるのではないかな。

そんなことを今改めて自分に問いかけています。

先日5月のツイキャスライブ、
とても不誠実なステージをしてしまったと心から反省しています。
約束を守ろうとしすぎて自分がついていかず、ひどい演奏に。
己の未熟さを実感しました。
そう言った生き様も晒すのがある意味LIVEではあると思いますが
そうするつもりではなかったのにそうなってしまった場合
やはりこれは不誠実だったなと思います。
チケットを買ってご観覧いただいた皆さま、
本当にありがとうございます、と共に、すみませんでした。
必ずや次回、良き演奏でお返しさせていただきたいと思っております。(^-^)

今はいろいろ活動を止めておりますが、
諸々絡まってる糸をいろいろほぐしながら
また素敵な音を紡げるよう、精進して参ります。
今後とも応援よろしくお願いいたします。m(_ _)m