「Roku」MVはこちら!


この度、1/1にリリースいたしました楽曲
「Roku」(白岬ジャスパー&堀川ひとみ)について、
制作秘話の動画を制作中です。

そちらは公式(GONZO DOGA)にて後日公開予定ですが、
皆さんからの感想をちらほら拝見して、楽曲を語る上での大前提の話で
伝わっていない「盲点」があったなと感じたため、
動画に先駆けて少しだけお話ししていこうと思います。

この曲の情報量が多いとかカオスと感じる方には役立つ内容かと思います。
結論、こう感じた方は、それはそれで正解です👍ご心配なく!
(1/3 14:05 加筆修正)

「Roku」は(シンガーソングライター堀川ひとみのソロ作品をジャスパーに歌わせた曲ではなく)
シンガーソングライター堀川ひとみが作家というポジションでジャスパーに書いた曲

プロデュース、という表現をしたのは
関わるポジションがあくまで作家で、
この曲がジャスパー公式ソングのひとつであるからです。
ただ、これまでの提供作品は「作家堀川ひとみ」として書いてきた作品なのに対して、
今回は「シンガーソングライター堀川ひとみ」が作家として
白岬ジャスパーに書いた、といえる曲になった、というのが、これまでの提供作品との違いです。
歌の主体はあくまでジャスパーにあります。
(だからこそボカロ文脈のどこかに位置するような曲に仕上げた部分もあります。)
シンガーソングライター堀川ひとみの核をどこと捉えているかによって
全然堀川ぽくないと思う人も中にはいるかもですが、ここに残っているものが
私が思う「SSW堀川の核」です。ぜひ感じ取ってみてください。


言葉数が多い=ジャスパーのパーソナリティ

ジャスパーには彼のプロフィールがあり、
GEMVOX公式サイトでは
「常に鬱々とした気分に囚われており、無気力で無関心。
周囲に対して冷徹な態度を崩さずどこか遠くにいるような印象を与えるが、
その内面は複雑で不安定な感情の渦に飲み込まれそうになっている。

彼の精神状態はまるで物理的な物質が相転移を繰り返すように、
凝固・揺動・鼓動・覚醒の4つの異なる「状態」を行き来する。
それぞれの状態は、彼の感情と行動に劇的な変化をもたらし、
予測不可能な方向へと導く。」(引用)

といういささか難しい文章で綴られているのですが、
楽曲の制作時には実はもう少し具体的なパーソナリティに関する記述を
提示していただいてました。
(つまり、公式で出ているプロフィールは彼に関する概論のようなもの)

堀川はこの中で、
次のような特性に興味を持ち、彼のテーマソングを作りました。
・「シー!」と息を吐き出すように笑う
・苦手なもの:日常生活
・マスクをつけている時といない時の人格が変わる(外すと陽キャっぽくなる)
・不思議な舌を持ち、マスクをつけていないとダラダラと取り止めのないことを話してしまう。
・服装が和風で作務衣が似合う
・チョコが好き
・過去に一度歌で成功したがその後挫折を経験
・自分の声が嫌い
・トパーズのことを知っている

きっと日常生活における場面で相当不器用に立ち回ってるんだろうなーとか
凹んだり頑張った時はチョコ食べて癒されるんだろうなーとか
自分の中に好きと嫌いが混在していて、でもそれらはひとつに統合されているんだなー、
ということは病みはあれど多分死にたいとはもう思わないだろうなーとか
トパーズや他のAIシンガー、VTuberのことをどういう風に見てるんだろう?とか
ジャスパーが生きている世界と視界に思考を巡らせ理解してゆくことから始めました。
で結果、
ジャスパーの振る舞いの中に、今の社会を生きていくにおいての
ひとつの生き方のヒントだなと思えるものに到達しました。
(そしてそこが、シンガーソングライター堀川ひとみが発しているメッセージと
クロスするものだったのです。)

そんなジャスパーを通して、現代社会(の日常あるある)を切り取り、
メッセージを伝える...。今回の曲はそんな構造になっています。


サブスク時代に楽曲をリリースするということの意味と挑み方の実験として

また、このジャスパーの「溢れ出すとりとめのない言葉」を利用して、
私が兼ねてから興味深く思っていた
サブスク時代の理想の曲の楽しまれ方ついて
検証するための実験も試みています。
この辺は1/2配信のデジオ(第419回)でお話ししたので
よかったら聴いてください^^
https://stand.fm/channels/661e3635f95ea2f8e44404a9